映画 「マネーボール」 感想
あらすじにはネタバレがあるのでみたくない人は飛ばして下さい!
あらすじ(ネタバレあり)
ビリービーン(ブラッド・ピット)は、かつて超高校級の選手でスタンフォード大学の奨学生の権利を断り、プロの道を選んだ。しかし、大成することはなく引退。スカウトに転身する。
2001年のディビジョンシリーズでアスレチックスはヤンキースに敗れ、オフにはスター選手3人の移籍が濃厚となった。この時、ビリーはアスレチックスのGMとなっており、移籍するスター選手の穴埋めをしようとするがアスレチックスは資金がなく補強のために大金を使えないという状況だった。
そんな中、トレード交渉で訪れたインディアンスでピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)と出会う。
ピーターはいろいろな統計をもとに評価する「セイバーメトリクス」を使い、選手を評価していた。ピーターの理論に興味を持ったビリーはアスレチックスに補佐として引き抜き、他球団からは評価されていない選手でチームを強くしようと試みる。
打率ではなく出塁率を重視してスコット・ハッテバーグ、デビット・ジャスティス、ジェレミー・ジアンビの3選手を獲得、投手も投げ方がおかしいと他球団からは敬遠されていたチャド・ブラッドフォードを獲得する。
ビリーのやり方には当然批判が多く、スカウト、監督、マスコミなどからの批判にさらされてしまう。また、ビリーの考え通りに選手起用をしてくれなく、アスレチックスは勝てない日々が続き、西地区最下位となってしまう。
そこでビリーは出したい選手の足かせとなる選手や素行が悪く、他の選手に悪影響を与える選手をトレードで放出。強引なやり方だったがここからアスレチックスは巻き返し20連勝を達成。結果的に、西地区首位となりディビジョンシリーズへと進出する。
ディビジョンシリーズでは敗退してしまうが、アスレチックスの驚異的な追い上げによってビリーのやり方が評価されることとなる。
その年のオフにビリーはレッドソックスからGMとしては史上最高の年棒でのオファーを受けるがアスレチックスに残ることを決断する。
感想
パイオニア
この映画で繰り返し描写されていたのは、新しいことに対する世間の反応です。
ビリーが行おうとする改革に対して、スカウトたちは絶対に成功しないと言い、監督も自分が使いたい選手を使い続けようとします。この行動の裏には、今までの自分の経験であったりこれまでその世界ではこうしてきたといったものが見え隠れしています。
映画の終盤でも言われていたように「パイオニアは必ず血を流す」こととなります。
そして、人は簡単に血を流させる側になってしまうことが多々あります。
自分は新しいものを批判にさらされても進んでいける強さと人が新しいことに挑戦しようとしているときは背中を押せるような人になりたいと感じました。
また、批判も正しいときがあるのでその時は冷静に判断できるようになりたいです。
ビリーの変化
そして、僕の中で印象に残ったシーンは最初はビリーは非情な判断をしなくてはいけない時に辛いからと選手と距離を置くようにしていましたが、終盤は自分のほうから選手に歩み寄って会話をして自分の意図や考えを話すようにしていたところです。
選手と距離を取っていたころは結果が出ずにいましたが、コミュニケーションを取るようになってからチームの状態も上向いてきていました。
ここでのポイントは最終的に欲しい結果のためにそれまでの自分のやり方を変えたこと、コミュニケーションの重要性の二つだと思います。
ビリーは変化できたからこそ成功につながったと思いますし、コミュニケーションを取ることで選手との信頼を築いていったことも重要だったと思いました。
野球観
マネーボールでは出塁率を重視し、バントや盗塁はあまり有効な作戦ではないとされていてとにかくアウトにならないことが大事だと言われています。
野球は27個のアウトを取られてしまうと終わってしまうゲームだからこその考え方です。
この映画を通して、野球におけるチームバッティングとは「アウトにならないことではないか」と思いました。
まとめ
非常に面白い映画で楽しむことができました。
野球の映画ですが野球を知らなくても楽しめると思うのでよかったら見てみてください!